1区画500円からのマイ農場
全国の農家(生産者)と消費者をインターネットで繋げる「FARMFES」
ピッチ概略
以下は当日のMorning Pitchのピッチ概略です。ただし、運営事務局が一部編集しております。
「農場区画命名権」の契約仲介プラットフォーム
株式会社FARMFESは、個人消費者または法人と、農業生産者(農家)を繋ぐプラットフォームだ。個人消費者・法人はプラットフォームを通して生産者と繋がり、生産者が持つ農場区画の一部の命名権を月500円から購入することができる。
命名権を取得したとは言っても、基本的に農作物は農家の方が育てる。命名権を取得した利用者は、命名した区画で農作物が育つ様子を、農家の方から送られてくる写真・動画・VRで確認できたり、チャットで農家の方と連絡をとりあうことができる。さらに、オンラインサービスだけでなく、農業体験・食育イベントへの参加・農家との交流などのオフラインサービスも展開しており、FARMFESは利用者が農業を「自分ごと」として感じることができるサービスとして設計している。
農家、法人、消費者それぞれの課題を解消
FARMFESの主なターゲットは、個人消費者や、福利厚生を充実させたい法人となっている。
個人消費者の利用例としては、食育意識を持つ親が家族ぐるみで農業体験をしたり、普段ずっとパソコンを眺めているエンジニアが疲れを癒やすために利用しているケース等がある。また、法人では、1日農業収穫ツアーを福利厚生の一環として導入している例があり、FARMFESは社員のリフレッシュツールとして活用されている。
他方で、FARMFESは農家側にも大きなメリットをもたらす。 FARMFESでは、個人消費者または法人との契約時にキャッシュを受け取ることになる。一般的に農家の収入は不安定になりがちだが、これによりFARMFESの仕組みを使えば環境の変動によるキャッシュフローのリスクを軽減することができる。さらに、後で説明するように、消費者とコミュニケーションが取れるため、消費者のロイヤリティも強められるという利点もある。
このような仕組みに共感を覚えてもらっていることもあり、2016年12月のサービスローンチ時には約40の農家がFARMFESを利用してくれている。
「モノ」ではなく、「コト」を売るコンテンツ・サービスへ
FARMFESでは、農家と消費者が直接コミュニケーションをとることができる。利用者が農業をより身近に感じられるようなストーリーを、画像や動画、チャットを使って農家が提供することにより、消費者はその農家に対して高いロイヤリティをもつこととなる。つまり、FARMFESは単に農作物を売るECサービスではなく農地を気軽にリモートで所有する「体験」を提供するサービスを作っているのだ。この仕組みは、日本人だけではなく、海外の方にも利用してもらうことができると考えており、今後はインバウンドにも上手く活かしいくようなことを考えている。