移動してカメラで撮影して報告する
カメラとペンと位置情報の融合で、すべての業務の常識を変える「InspectionPen(インスペクションペン)」
従来、工場や建設現場などで発生する不具合報告は非常に非効率的だった。複数のツールを使わなければならなかったり、移動と検査に掛かる時間が膨大だったのだ。株式会社タグキャストは、ハードウェアとソフトウェアが一体となった、シンプルかつ効率的なツール「InsepctionPen(インスペクションペン)」でこの課題を解決する。
ハードウェアは、世界最大手のデジタルペンメーカーである株式会社ワコムと共同開発したもので、ワコムのインク・カメラ技術と、タグキャストの位置情報技術が統合している。さらにCiscoのCisico Spark(グループウェア)との連携によって、担当者間での情報共有もInspectionPenひとつでできるため、業務効率化とトレーサビリティが同時に実現できるのだ。
InspectionPenの利用フローを説明する。まず、InsepectionPenと業務タブレットを携帯した作業者が作業現場に行くと、タグキャストの位置情報技術を利用してタブレット内に現場の図面が自動で取り込まれる。そして、ペンに付属しているカメラで検査対象の写真を撮影し、そのままペン先で画面に触れると図面の該当箇所に撮影した検査対象の写真を落とし込むことができる。また落とし込んだ写真には、そのまま手書きでコメントの記入が可能となり、その後の担当者間での共有・報告もCisco Sparkによりその場で可能だ。
InsepectionPenは、例えば工事現場での使用が想定されている。従来工事現場では、デジカメや紙の図面、ボールペン、携帯電話などを駆使して作業を行っていた。しかしInspectionPenとタブレットさえ用意してもらえたら、これらの機能を統合して提供することが可能だ。
別の利用シーンとしてはショッピングモールが挙げられる。例えば、作業員が巡回している際にゴミを発見した場合、すぐに報告し撤去の要請をしなくてはいけない。このような時にもInspectionPenがあればすぐに解決が可能だ。
世界にはまだまだ非効率の業務がたくさんある。タグキャストはそのようなところを1分1秒まで効率化していきたいと考えている。そしてInspectionPenが活用される事が、その改善のいちばんの近道であると信じている。今後も様々な企業と業務提携を総合的に進め、InspectionPenを広めていきたい。
株式会社タグキャスト 代表取締役 鳥居 暁 氏
1975年生まれ。東京電機大学電子工学科卒。1998年に富士通にシステムエンジニアとして入社。信販基幹システムの開発標準化、インフラの設計構築、プロジェクトマネージメントに携わる。2003年にクラビット株式会社(現:ブロードメディア株式会社)に営業として入社。回線の代理店販路を担当。事業開発部を兼務し、新事業の企画に携わる。 2006年5月、革新的なモノ創りを目的としてボクシーズ株式会社を設立。2012年12月に屋内位置情報サービスのTAGCASTを発表し、2013年5月に株式会社タグキャストとして分社化。
(鳥居氏掲載HPより引用)