保育園サポート事業から働くママを応援
小規模保育専門求人紹介「BABY JOB」
株式会社S・S・M(編注:スーパーストロングマザーの意味)は、直営の保育所運営「ぬくもりのおうち保育」や保育士の人材紹介・派遣・研修サービス「BABY JOB」、そして保育所付き貸会議室「ママのおうち」などのサービスを展開している。このような保育やママを支える事業を展開しているのは、以前私(S・S・Mの上野代表)が大手生理用品メーカーで働いていた時に、多くのお母さんが一生懸命に働く現場を生で見てきた経験があるからだ。
最初は、お母さんたちがもっと活躍できる場所を整備するために、お母さん向けの人材紹介事業というのを展開した。その中で、お母さんを集めるためには、子供を安心して預けることができる保育所が必要だと考え、自社で保育所の展開を始めたのだ。
しかし、保育所を作るにあたって大きな壁に突き当たった。それは、必要不可欠な保育士集めが保育士不足によって非常に難しいという課題である。
現在、東京都における保育士の有効求人倍率は6倍ほどで、この数値は近年さらに上がっていっている。預かれる子供の数は、働いている保育士の数によって決められるため、最大200人の子供を預かることができる大規模保育所でも、保育士が集まらないために100人しか見ることができないという状況が発生しているのである。
他方、潜在保育士といわれる保育士資格は持っているけれども保育士として働いていない人は現時点で約76万人と見積もられ、豊富に存在しているのが実情だ。
実際、自分の母を含め多くの潜在保育士に話を聞いたところ、資格を持っているのに働かないのには様々な理由があった。それは、子供のことが大好きなのだが、1回自分の子育てで職場を離れた後に戻ろうと思っても、自分の体力に自信がなかったり、帰宅が遅くなってしまうということだった。中にはトイレに行く暇がなくて膀胱炎になってしまうという声もあったほどだ。
このような保育士のニーズを集める中で、子供と保育士の双方にとって良い保育所のカタチを考えた時に行きついたのが、保育士が楽しんで働ける小規模保育所「ぬくもりのおうち保育」であった。そして、その保育所で働くのが楽しければ、保育士も間違いなく増加すると考えたのである。
実際、2013年3月に定員5人の保育所をオープンする際に保育士の応募をかけたところ、働きたいという応募者が殺到し、小規模保育所に可能性を感じた。
小規模保育所を展開していく中で保育士の方からは、この規模だと非常に働きやすいという声を頂き、S・S・Mが進めてきた小規模保育には、やはり保育士の本来の喜びや楽しさ、やりがいがあるという事を実感したのである。現在「ぬくもりのおうち保育」は東京で4園、全国で21園の小規模保育所を運営するまでに成長している。
S・S・Mではこの他、小規模保育に特化した人材紹介サービス「BABY JOB」も運営している。こちらでは潜在保育士の発掘、保育所併設の会議所などの展開を進めている。
これらの事業をすべて組み合わせ、お母さんが生き生きと働けるインフラの整備をしていきたい。
株式会社S・S・M 代表取締役 上野 公嗣 氏
2児の父。子育てしながら働くママを応援したく2012年(株)S・S・M(Super Strong Mother)設立。大阪市内に21カ所の保育園直営。ママコミュニティースペース併設保育園を新大阪に建設。その他、保育所サポート事業、幼児教育事業(リトミック・ピアノ教室)を手掛ける。大阪市在住。
(上野氏掲載HPより引用)