イラストマップや古地図で世界の見え方を変える
色んな地図×位置情報で地域の魅力を再発信「Stroly(ストローリー)」
株式会社Strolyは、古地図やイラストマップなどの様々な地図に位置情報をかけあわせて、地域の魅力を再発信する「Stroly(ストローリー)」を運営している。
地図というと多くの人はGoogle mapのような無機質な地図を思い浮かべるかと思う。これはA地点からB地点の最短距離を行きたいという場合には非常に効率的かつ便利な「道具」である。他方、旅先や散歩などにおいて、その無機質な情報からはその地域の魅力を見出すことが難しく、気が付けば魅力を探して検索を繰り返していることも少なくない。
そこでこの課題を解決すべくStrolyが注目したのは、様々な情報や魅力が詰め込まれている古地図やイラストマップ(以下「イラスト地図」)である。イラスト地図にはコンテキストがふんだんに含まれている。ストーリーやコンテンツと地図が一体化しているため、1枚持っているだけで歴史散策やスイーツ探索など、それぞれのテーマに合わせた街歩きができるようになるのだ。
イラスト地図はテーマごとにエリア探索ができるが、紙媒体であるため利用者はその地図上での現在地がわからなかったり、場合によっては紙の地図を入手することすらできないこともある。また地図の提供者側も、地図の作成と発行に膨大な費用をかけたのに、アナログだと発行効果がわかりにくいうえに、デジタル化するのが難しいという課題が発生していた。
そこで「位置情報に表現を与える」Strolyを開発した。Strolyには世界中のアナログ地図が集約されおり、これをデジタル化して配信している。デジタル化された地図はGPSと連動して位置情報がわかるようになっており、イラスト地図でも今自分がどこにいるかがわかる。これにより、地域の魅力が詰まったイラスト地図をみながら地域を散策することができるのだ。
Strolyは契約する地方自治体や旅行事業者、鉄道事業者に地図のデジタル化配信や、データ分析を提供している。
例えば毎年多くの観光客であふれる京都市は、京都の街歩きツールとしてStrolyを採用している。街中の地図看板や観光案内所などで配布する冊子にQRコードを掲載しており、観光客はそれをスマートフォンで読み込めば京都の魅力が詰まったデジタル地図を手に入れる事ができるのである。あとは街を楽しく散策するだけだ。
また、従来のアナログ地図では、観光客がどのスポットにどのようなルートで訪れたのか可視化されていなかったため、地図が役に立っているのかどうかもわからなかった。しかし、Strolyを使えば人の流れが見えるようになるため、地図導入の効果検証や、マーケティングデータを入手することができるようになる。
Strolyでは、個人ユーザもプラットフォームに地図を投稿しシェアできるため、今後も「Share the way we see the world.」というミッションのもと、みんながそれぞれの世界の見え方をシェアする中でより多くの気づきや発見ができるきっかけを作っていきたいと考えている。
株式会社Stroly 代表取締役社長 高橋真知 氏
弊社は、2005年に(株)国際電気通信基礎技術研究所の孫会社(株)ATR-Roboticsとしてスタートし、2012年には(株)ATR-Promotionsミュージアムメディア事業部の事業を統合し、株式会社ATR Creativeとなりました。また2016年のMBOを経て、この度、株式会社Strolyと名称を改め、新しいサービスの提供を開始致します。
株式会社Strolyでは、イラスト地図を使った位置情報メディアのプラットフォーム「Stroly」の開発、および、「Stroly」を活用して様々な企業のプロモーション機会を提供するサービス、「Stroly」のユーザーのログ解析やデータの販売を行います。(株式会社Stroly HPより引用)