工事・電源が不要で、オートロック・入退室管理機能付き
スマートフォンで開錠・施錠ができるドアロックシステム「Ninja Lock」
株式会社ライナフは、工事・電源不要のオートロック・入退室管理機能付きスマートドアロックシステム「Ninja Lock」を開発している。ライナフという社名は、「LifeをEnoughに」つまり人々の生活をより豊かにするという思いでつけており、このコンセプトを実現しようと不動産関連IoT事業に取り組んでいる。
不動産にはその時代ごとのブームがある。例えばバブル時代は、多少部屋が狭くても部屋がたくさんあることが求められ、ユニットバスもこの時代に数多く作られた。しかし、これは今や不人気物件の一因になってしまっている。2000年代に入ると、昔は2DKで作っていたものを1LDKにするなど、リビングが重要視されリビングを広くするのが主流となってきた。では、2020年代にはどのような物件が求められるのかと考えた時、ライナフはサービスが家に入ってくる「サービス満載の住まい」の流れが来ると予想している。
「サービス満載の住まい」の流れに対して、ライナフは2つのことを提案する。
・玄関ロックにスマートロックを活用しスマートドアにしよう
鍵の上からNinja Lockを貼り付けると、スマートフォンで鍵の開閉ができるようになる。これにより個人の生活はもちろんのこと、室内清掃などの不動産管理も効率化することができる。Ninja Lockの中には時計が内蔵されており、朝10時になると鍵が開く、夜11時になると鍵が閉まるという時間指定オートロック・オープン機能やユーザの管理機能も付いている。
・家のドアを2枚にしてサービスゾーンを設けよう
今まで、家の玄関ドアを開けるとすぐにプライベートスペースになっていたが、玄関とプライベートスペースの間にもう1枚ドアを設けることで、1枚目の玄関(スマートドア)と2枚目のドア(鍵付き室内ドア)の間にサービスゾーンを設けるという構想だ。
サービスゾーンがあると、不在中でも荷物の受取が可能だ。自分の留守中でも荷物がサービスゾーンに積まれているという状態を実現できる。近年課題として騒がれている、物流業界の再配達コストなどもこれで削減できるようになるだろう。
また、様々な宅配サービスを受けることもできる。クリーニングされた洋服がサービスゾーンのハンガーラックにかかっていたり、クリーニングに出したい衣服をサービスゾーンに置いておけば、業者が回収してくれるというイメージだ。食材やお弁当の配達の場合も同様で、住人が家にいなくてもサービスゾーンの冷蔵庫に食材やお弁当が届けられ、新鮮なまま消費するという事も実現できる。
スマートドアのニーズは家事代行業界から見ても非常に高い。例えば、現在は家事代行の際の鍵の受け渡しはポストなどで行われているが、これは明らかにセキュリティ的に問題がある。しかしスマートドアを用いれば、ユーザ権限を付与したり、遠隔操作で鍵を開けることが可能になるため、この問題を解決することができる。
以上のように、玄関のスマートドアと室内鍵付きドアの2枚を設けてサービスゾーンを作るだけで、このようなたくさんのサービスを享受することが可能となるのである。
スマートドアの設置とそれによるサービスゾーンの構築という構想を実現するため、現在大手住宅設備メーカーと業務提携し共同開発を行っている。それもあり最初は賃貸マンションなどにNinja Lockを導入して普及を図っていく計画だ。実際、この新しいシステムを入れたマンション開発には、多数の大手不動産会社から声をおかけ頂いている。
今後も新しいコンセプトの住宅をどんどん開発し人々の生活をより豊かにしていく。
株式会社ライナフ 代表取締役 滝沢 潔 氏
1982年生まれ。神奈川県出身。
三井住友信託銀行で資産運用相談、不動産投資セミナーの講師などに従事した後、不動産向けシステム開発会社の株式会社ライナフを設立。不動産投資を24歳から始め、4棟のビル・マンションのオーナーとなる。1級FP技能士、CFP、不動産証券化協会認定マスター。(株式会社ライナフ HPより引用)