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あらゆる情報を自動で整理する知識共有サービス「scrapbox(スクラップボックス)」
NOTA Inc.は、ウェブサイト、画像、動画キャプチャの共有にフォーカスした「Gyazo(ギャゾー)」と、チーム内の文章・ナレッジの共有にフォーカスした「Scrapbox(スクラップボックス)」を提供している。今回のMorning Pitchでは新サービスのScrapboxについて紹介する。
従来、ファイルの共有はメールに添付して送信したり、USBメモリーなどで行われ、非常に面倒だった。しかし近年は、クラウドサービスが発展してきたこともあり、リアルタイム性が求められ、いかにシームレスに部署間の垣根を越えた情報のやり取りができるかが重要となっている。「クラウド時代の情報共有は難しい」という問題意識から開発したScrapboxは、組織内の情報共有を圧倒的に簡単・便利にするエンタープライズクラウドサービスなのだ。
Scrapboxは「組織内の情報共有の問題をすべて解決する」ということをビジョンに掲げて開発されており、リアルタイム共同編集機能、タグ付けによる自動分類・多層管理機能などの機能を兼ね備えている。このような機能を持ったScrapboxは、社内のオープンイノベーションも急速に加速させることができる。
オープンイノベーションのもととなるアイディアは組織内の他部門に眠っている。だが、組織を横断したファイル管理体制が構築されていない組織においては、他部門のアイディアを発掘することができないので、当然アイディアが実ることは少ない。
しかしそのような組織でもScrapboxを導入すれば、タグ付け機能などによってあらゆる情報を1つのプラットフォーム上で簡単に管理することが可能となる。NOTAの調べによると、Scrapboxを導入していない従来型のある企業(従業員500人程)の「共有」文書数は約300ページだ。他方、Scrapboxを導入している情報共有(オープンイノベーション)型のNOTA(従業員17人)の共有文書数は約3500ページで、共有情報量において100倍以上の差が生まれている。つまり、Scrapboxを導入するだけでオープンイノベーションを生み出しやすい環境を構築することができるのだ。
世界のIT企業の時価総額を見ると多角的に展開している日本企業の順位は低く、少ないサービスのみを運営しているDropboxのほうが順位が高い。つまり単一のクラウドサービスでもそれがクリティカルな商品ならば世界市場をとることは十分に可能なのだ。
そのためNOTAは当初から本社をシリコンバレーにおいて、グローバルにサービスが使われることを意識してきた。その結果、Scrapboxのユーザは海外企業も多い。すでに多くの大手IT企業が(Gyazo)やScrapboxを導入していたり、月間で約830万人のUUの獲得、5650万回のPVも達成しているなど実績もついてきた(2016年11月時点)。
今後もScrapboxの提供地域をさらに拡大し、クラウドサービスの世界市場に挑んでいく。