世界最速の超高速ファイル転送「STORM®」
動画配信ワークフロー「JoinView」
株式会社ユニゾンシステムズは、メディアや医療機関向けに、世界最速の超高速ファイル転送技術「STORM®」を提供している。この技術は、大きなファイルを世界一速く転送するだけでなく、転送した動画などを元々の高精細な状態で非常に美しく見せることもできるため、多くのメディアに導入されてきた。2016年のリオデジャネイロ五輪においても多くのメディアに採用され、数多くの取材映像がSTORM®によって日本に送られた。4年前のロンドン五輪に比してそのデータ量は約15倍に増加していた。
このように従来は、放送事業者向けにSTORM®を提供していたが、近年医療機関からSTORM®などの技術を用いたシステムを使いたい・開発してほしいという依頼を多数受け、医療機関にも使えるように対応するようになった。
STORM®の医療機関向け導入事例を3つ紹介する。
海外の某大学の研究所は、培養したiPS細胞の画像データを電子顕微鏡で撮影し、画像解析を依頼するために日本の研究所に送付している。データサイズが200GBという大容量なもののため、従来は転送に32時間と膨大な時間がかかっていた。そこで電子顕微鏡のシステムにSTORM®を組み込み高速転送を試みた結果、転送時間は48分まで短縮することができた。
また遠隔読影(編注:診断画像から所見を読み、診断を下すこと)サービスの事業者にも技術を提供している。従来は、撮影された画像を専門医に夜間に送信していたが、翌朝までに転送が終了していないケースも多く、診断が遅れるなどの問題が生じていた。しかしSTORM®を利用することで、アップロードとダウンロードが各段に速くなったため、読影がタイムリーに実現できるようになった。
大学病院向けには、手術映像を撮影した4K動画を一旦撮りためた後にVODで視聴するサービスを開発している。従来は4Kの手術動画やVOD動画の動画クオリティを落とさずに配信することが難しかったが、STORM®を活用したシステム開発によりこれが可能となり、学会での発表や医療教育に広く利用できるようになった。
今後は、医療機関向けのシステムインテグレーションサービスを提供している事業者や、医療機関向けの検査機器を開発・展開している事業者と提携を進め、ユニゾンシステムズの技術をヘルスケアに活かしていきたい。