空きスペースと使いたい企業をリアルタイムでマッチング
倉庫と物流網のマーケットプレイス「souco」
株式会社soucoは「倉庫の空きスペース」と「その空きスペースを使いたい企業」をオンラインでマッチングする、倉庫と物流網のマーケットプレイス「souco」を展開している。
例えばアパレル企業は、季節によって必要な保管スペースが異なる。夏はTシャツなどの薄い衣類を扱うためかさばらないので必要なスペースは少なくて済むが、冬になるとコートやセーターなど厚手でかさばる衣類が増え、その分スペースが必要となる。また、メーカーの場合では、長期休暇前に製品の前倒し生産などで一時的に多くの保管スペースを必要とするが、その後にはすぐ従来の生産規模に戻るといったこともある。このときメーカーは、一時的な増産による保管スペースの増加に対応しなければならないが、短期でフレキシブルに空きスペースを借りることが難しいケースも少なくない。
他方で、広い保管スペースを確保したものの思ったより利用せず、デッドスペースを持ってしまっている企業も多い。そこでsoucoでは、一時的に倉庫が必要な企業と、倉庫に余裕がある企業をマッチングすることで、両者の課題を解決しているのだ。つまり、soucoは倉庫のシェアリングエコノミーなのだ。
soucoでは50坪から1カ月単位で借りることができ、料金は従量課金制である。これにより、今まで固定費だった倉庫費用を変動費として扱うことができ、オーバーフロー等による機会損失をなくすことが可能となる。また、倉庫を借りる料金自体はその倉庫の提供者が設定するため、破格での利用の可能性もあるのだ。
現在は首都圏の湾岸エリアや幹線沿いの倉庫団地を中心にカバーしているが、提携している事業者自体は全国に物流拠点を持っているために需要さえあれば全国対応もできる。今後はさらなるニーズにこたえるため坪数、レンタル期間ともにより柔軟に対応できるようにする予定である。