ブランド品を送れば査定から販売まですべて完了
ブランド品の買取・委託販売サイト「retro.jp」
株式会社retroは、中古のブランド貴金属・バッグなどの委託販売を行うサイト「retro.jp(レトロ・ドットジェイピー)」を開発運営している。retro.jpは、売主から商品を預かって撮影・鑑定・搬送・受注処理など全ての処理を行い、売れたときに売却金額の70%〜95%の金額を売り手に渡すという、成功報酬型ECサービスだ。
retro.jpの特徴的な点の1つとして、高価格で買い取りを行っていることが挙げられる。通常の買取店であれば、ブランド品は原価の40%程度で買い取られていると推定しているが、retro.jpは70%以上の価格での買取を保証している。
既存の買取店のビジネスモデルでは、利幅は買値の安さと売値の高さで決まるため、「安く買うほど儲かる」という構造がある。しかし買取店に買い叩かれると、顧客は「安値で売らされた」という悪いユーザ体験のみが記憶に残り、リピーターになりにくい。retro.jpではそういった構造に問題意識を持っており、買い叩くのではなく、適正な価格で買い手に販売することで、売り手にリピーターになってもらえると考えている。
retro.jpがこのように高い売値をつけることができる理由は、そのビジネスモデルにある。retro.jpはCtoBtoCの形態を取っており、買取店やリユース小売店を介さずに買い手を直接見つけてくるため、少ないマージンでの売買が可能なのだ。また、retro.jpが行うのは商品撮影・鑑定・配送・買取先の探索のみであるため、在庫リスクを負ってないこともポイントだ。
また、中古ブランド品を売るときは買取店だけでなくフリマアプリやネットオークションに出すという選択肢もあるが、出品にあたり撮影や保証書の確保など意外と手間がかかるものだ。さらに、既存のオンラインサービスだと偽物か本物かの見分けがつかないため、消費者が偽物を買わされてしまうという問題もある。
しかし、retro.jpでは商品を郵送するだけで、撮影から出品まですべてを行ってくれるので手軽である。また、鑑定士が本物のブランド品かどうかを保証してくれるので偽物の存在を心配する必要もない。このような観点から、retro.jpでは高価格買取や手軽さなどの特徴から、売り手にとっても買い手にとっても魅力的なサービスとなっている。
リユースは現在成長市場だ。 アメリカでretro.jpと類似したビジネスモデルを取っているサービスは、100億円超の資金調達を終え、投資家も注目しているマーケットとなっている。また、弊社は現段階まで広告費を全く割かずに月数千万円程度の売上となっており、ニーズの高さが伺える。
今後も一層ビジネスの拡大をしていきたいが、こういったビジネスではいかに商品数を拡充するかがビジネスのポイントとなってくる。ゆえに、露出を増やす上でメディアとの連携、商品を集める窓口としてtoC店舗を持っている百貨店のような小売企業との提携なども、今後は考えている。