窓に設置するデバイスから異常検知や遠隔操作が可能
安価で手軽なホームセキュリティサービス「Secual」
株式会社Secualは、ホームセキュリティをより身近でカジュアルに行えるプロダクト「Secual(セキュアル)」の開発・販売をしている。Secualのプロダクトは①ウィンドウセンサ ②ゲートウェイ ③アプリの3点セットとなっている。
① ウィンドウセンサは窓・ドア・トイレの扉・冷蔵庫などに設置する端末で、被設置物に与えられた衝撃の情報を収集し、ゲートウェイに送る。そして、情報を受け取った② ゲートウェイが衝撃の異常値を検知すると、内蔵ブザーから警告音を再生したり③ スマートフォンのアプリに通知が送られるという仕組みだ。
またゲートウェイは自宅のネットワークと接続しており他のデバイスとも連携できるため、今後は他のIoTサービスとも接続し、利便性を高めていくことも考えている。
ホームセキュリティは幅広い消費者層にニーズがある。しかし、ホームセキュリティサービスの多くは世帯年収2000万円以上の高所得者層のみをターゲットにしたものだ。ホームセンターで売っている安価で簡易的なセキュリティデバイスと、大手セキュリティ会社などの大型かつ高価格なサービスの中間に位置するセキュリティプロダクトがないことに着目し、中間所得層向けのホームセキュリティとしてSecualのアイデアが生まれた。
しかし実際のユーザは中間所得層だけでなく、もともと大型のセキュリティサービスを利用していたユーザがSecualのサービスに移行するケースもある。高額の料金を支払ってガードマンを雇っていたが、いざ緊急事態が発生すると、ガードマンが直接アクションを起こすのではなく警察や救急車を呼ぶまでの対応を行うだけであることに、不満が持った層だ。このように従来大型サービスを使用していたが、助けを呼ぶ役割を割安なSecualで代替できるのであればと考え、使い始めたユーザも多い。
SecualはtoCだけでなくとtoBの展開も考えている。例えば介護現場では、高齢者が施設から抜け出してしまい、居場所が分からなくなってしまうという事態が毎日のように起きている。Secualを用いてドアの開閉ログを取れば、何時頃に施設を出たかが分かり、捜索範囲の絞り込みができる。
また、国外にも中間所得層向けホームセキュリティのニーズは多い。特に中東エリアには日本製であるという品質面での安心感も含めてプロダクトの評価が高く、JETROの支援を受けながら海外展開も行っていこうと考えている。