日本初の脳梗塞後遺症特化型の保険外による
完全マンツーマンリハビリサービスを運用
株式会社ワイズは、脳梗塞にかかった人の退院後を支えるリハビリ事業を展開している。現在、日本では脳梗塞を患っている人が150万人おり、そのうち多くの脳梗塞患者が抱えている悩みが、退院後のリハビリである。
現在の社会保障制度では、脳梗塞患者が入院できるのは最大180日と定められているが、多くの患者が退院後もリハビリを必要としている。ところが退院後にも通院を希望する場合は、介護保険が適応される範囲だと外来・介護施設・訪問リハビリのいずれかのみだ。それらは回数や質の問題などから、どれも患者にとっては芳しくない選択肢なのが現状だ。
そこでY’sは、医療でもなく介護でもない「第3の選択肢」としてのリハビリ施設を始めた。そこでは、利用者の要望を聞きながら、一人ひとりに対してオーダーメイドのリハビリメニューを作成する「60日間改善リハビリ」というプロダクトを提供している。鍼灸師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などを、利用者が達成したい目標に合わせてアサインし、週2日の通院に加えて毎日自宅で行う宿題も行ってもらう。
脳梗塞というと、高齢者が罹るものというイメージがあるが、実際にはまだまだ働き盛りの年代の患者も多く、実際に現在に展開している施設にも50代の方がたくさんいる。
リハビリ施設の利用者には、7ヵ月間徹底的にリハビリをして、タイピングも問題なく行えるようになった54歳のエンジニアの方や、株主総会に出るため3ヵ月間のリハビリを行って自立歩行ができるようになるまでに至った上場企業のオーナーの方もいる。医療現場においては患者を180日間のうちに「退院」させることがゴールであり、介護現場においては現状を「維持」することがゴールであるのに対し、Y’sのリハビリ施設では利用者の目標に向けて「改善」させることがゴールだ。
こういった、利用者の要望に沿った、集中的で日々の成果が感じられるプランが大きな訴求ポイントとなり、一昨年から初めた本事業は2.6倍の成長率を見せている。
このようなリハビリは、脳梗塞以外の病気を患っている方にも広く需要がある。現在は、脊髄損傷などの後遺症に苦しんでいる方に展開できないかも検討している。
また、スマホなどのデジタルデバイスの普及が著しい現代において、遠隔地にビデオを用いたリハビリサービスの提供も可能だと考えており、実店舗に通院しなくてもリハビリを受けられるシステムもいずれ提案していきたい。