ドローンを活用した業務で発生する各種データを一元管理
ドローン用データ管理クラウドサービス「DroneCloud」
株式会社CLUEはドローン用のデータ管理クラウドサービス「ドローングラウド」を運営している。サービスのユーザーは主にドローンを業務活用している会社で、プロジェクトで発生する各種データ管理、フライトログの管理、機体のメンテナンス情報を一元管理できるシステムを提供している。国内でのドローンの活用は海外に比べてまだまだ遅れているため、英語版のドローンクラウドも展開しており、現在サービスのユーザー全体の3割は海外のユーザーが占めている。それに加えて、実際にドローンを使用したドローン測量の事業も展開している。ビルや橋梁、トンネル、風力発電所、造船所などのメンテナンス作業をドローンで代替することができる。具体的には、ドローン本体にカメラを搭載することでクラックや異常などを検知し、データを収集し担当者に伝えている。
現在、ドローンクラウドの他に、商業用ドローンのリモートコントロールシステムの開発を進めている。CLUEは様々なメーカーのドローンに搭載できるIoTデバイスを開発しており、自社のクラウドのシステムと連携させることができる。これにより、ドローンからリアルタイムでフライトログをクラウドに送信したり、クラウド上から操作してドローンを離陸・操縦することが可能となる。また、ロボットアームを取り付けているドローンであれば遠隔作業もできるようになる。
現状では、目視の範囲内でドローンを操縦することが航空法で定められているため、基本的に現地にオペレーターを派遣する手法を取っている。しかしながら、実際は飛行航路を設計して自律航行させる方が安全性が高いと考えられていることから、土木測量や点検業務など商業用ドローンのリモートコントロールの需要が高まると考えている。CLUEは携帯電話のネットワークのセルラー通信を活用した、リモートコントールを普及させることでインフラ整備を行いたいと考えている。
今後は災害評価や配送の領域でもドローンの活用を拡大したいと考えている。災害評価とは、災害が起きた時にその被害状況を確認することを指し、現状では地上から目視で被害状況を確認しているものである。特に海外では、洪水やハリケーンなどの災害が起きた際に被害エリアが広大に及ぶ可能性がある。そこで災害が起こった後の対応として、ドローンを飛ばすことで被害状況の確認を短時間で正確に行えると考えている。