ファイナンスとAIの次の未来
財産管理はここからはじまる 「資産の窓口」
財産ネット株式会社は、ファイナンスと人工知能を組み合わせた財産管理ツール「資産の窓口」を運営している。このサービスは、ユーザが投資運用をするにあたって、匿名かつ無料で投資対象を比較検討できるツールがない、という課題感から生まれたものだ。ターゲットはアッパーマスなどの準富裕層と呼ばれる一流サラリーマンなどに設定している。典型的なサラリーマンは50歳までに1000万円を貯めて、50歳から60歳までの10年間で2000万円を貯蓄、そして退職金で2000万円を得ることで、計5000万円の資産を貯蓄している。50歳までに1000万円しか貯蓄していなかった層はプライベートバンカーからすると対象外に見えるが、最終的な5000万円という金額を見ると十分な蓄えがあると考え、ターゲットをこの層に絞っている。
サイト自体は非常にシンプルな作りとしており、年代や世帯年収などを設定するだけで、理想のポートフォリオを瞬時に把握することができる。また、その時の利回りの向上分や、65~85歳までの取り崩しを考慮したときに、どのような結果になるかをシュミレーションすることができる。ユーザは最終的にライフプランツールを使うことで、自身の状況を財務的に把握することができる。特定の金融機関による提案ではなく、あくまで中立的な第三者としてサービスを提案することによって、消費者にとって最適な資産配分を実現することができる。特徴としては、BSとPLのデータからユーザの財務状況を把握していることだ。これにより、ロボットがヒューマンアドバイザーを選定し、お客様のポートフォリオに合った金融商品をアドバイスできるようになる。
具体的な使用シーンとしては、様々な金融商品を販売している銀行のローンカウンターが挙げられる。ユーザが金融商品の必要性を感じて購入しているかわからないケースもあり、既存の投資信託の購買システムの手前で、ユーザと相談するときにローンカウンターがモチベートするためのツールとしての活用を目指している。また、営業の方がタブレットを使って説明する際に使用することも想定している。