ご近所さん同士の気軽なコミュニケーションで地域のつながりを作る
ご近所SNS「マチマチ」
株式会社Properは2015年に設立された。Properは「ご近所の人々とのつながりを通して、地域の課題を解決する」をミッションとする。世の中には家族、友達、同僚、そしてインターネット上のつながりと多様なつながりがある。その中でProperが創るつながりは「ご近所のつながり」だ。
地域コミュニティの衰退が叫ばれる中で同社代表の六人部生馬CEOは希薄化しつつある地域のコミュニティを一昔前の町内会のような暖かいつながりにしたいと語る。その想いからコミュニティ形成のきっかけ作りのために同社が展開するサービスがいわゆる地域限定版FacebookのようなSNS「マチマチ」だ。
マチマチはご近所と気軽につながるようなSNSとなっている。実名で登録され、簡単な自己紹介や関心が記載される仕組みだ。コミュニティとなる範囲は半径1kmと徒歩圏内となっており、このご近所内での情報のやりとりを促進させる。あえて広げずに地域に限定することでターゲットに適した情報を提供できるのだ。
マチマチでは地域のローカルな情報やイベントを共有ができる。町内会の掲示板を紙媒体からデジタルに転換させたようなものだ。また住民同士のコミュニケーションも行われている。例えば、オススメのスイーツなどの購買活動や子育ての相談そして地域の課題が些細な話題がSNS上の会話の種となっている。このように利用者の増加ともに横のつながりが生まれ、地域コミュニティは活性化する。
さらにProperはSNSサービスの課題とされるセキュリティ面の着目し、実名の登録ながらSMS認証の強化や投稿の監視チームの常設、通報システムの設置によって安全性を保証している。
現在、マチマチは半径1kmを1地域とすると首都圏を中心に4700の地域に展開されている。 利用者の構成は25〜45歳の子育て世代が一番多い。次いで45歳以上のシニア層が多く、男女比は半々となっており、幅広いセグメントで利用されている。そして利用継続率は一年後でも50%を維持しており、一度登録すると使い続ける、ライフスタイルの一部として使い続けられるサービスとなっている。
このサービスによって例えば、若者の就職や就学、また転勤など新しい環境への引越し後の新しいコミュニティの形成にもつながっている。また賃貸不動産を事業とするハウスコムと提携し、不動産物件情報もマチマチで取り扱うことでコミュニティの可視化を図っている。
マチマチはコミュニティの活性化を目的として自治体と連携する。情報のプラットフォームとして防犯や防災(*町の消防団や町医者も含めた)など地域のつながりを活用するだけでなく、そこに「会話」が生まれることで情報更新の自走をも促進し、ご近所とのつながりを改めて認識させる。その役目を担うのが「マチマチ」なのだ。
株式会社Proper 代表取締役 六人部 生馬 氏
神奈川県出身、横浜育ち。
慶應義塾大学法学部政治学科卒。ソフトバンク財務部投資企画室、UBS証券投資銀行本部にて数多くのM&A、投融資、資金調達に従事。
サイジニア(2014年マザーズ上場)にて事業開発、資金調達を担当し、上場への道筋をつける。その後、メガネECのオーマイグラスを創業し、
共同創業者/取締役COOとして経営全般に従事。株式会社Properを創業し、「ご近所とのつながりを通じて、地域の課題を解決する」という
ミッションのもと、ご近所SNS「マチマチ」を開始。